From Me To You
いろんな意味で想い出に残る作品です。
とにかくギャグがないし,キャラにはセリフがないし。
あ,コタツネコが「ふ」や「ん?」と言ってるのは,個人的には擬音の一種ととらえています。
彼の心情は表れているんですけどね。

今までとは全く違った「世界」が展開でき,それまでのスランプから脱出できた作品でもあります。
選んだキャラに「助けられた」と言っても過言ではないでしょう。
当時(‘98年秋)まで,こんなメルヘンチックな展開,思いつくことさえ皆無でした。

コタツネコとキツネは,原作やアニメでも何度か絡んでいますが
(「月夜のキツネたち」は原作・アニメとも名作の一つ!),
その時って一種の「相乗効果」を生んでいると思います。
力はないけれど,心根が真っ直ぐなキツネ(純情という言葉は彼のためにある!)。
世の中の冷たさや酷さを,「生前」のその身に浴び続けたが故,困った者に優しいコタツネコ…。
そんな二匹の絡みは,「互いを信じることで報われる,成し遂げられるものがある」
ことを教えてくれると言ったら大袈裟でしょうか?ともかく,和みとともに温もりをくれます。

この二匹の爪の垢,煎じて飲ませてやりたい人が,世の中になんと多いことか…。

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