諸々,徒然… 番外編  After Beautiful Dreamer  〜2〜
  
【宴の始まり】

先生の部屋に失礼するなり,私はにわかに違和感を覚えた。先生の部屋に対してではない。自分たちの顔ぶれに対してである。そうなのだ!ラムさんがいないではないかっ!!
「あたる〜っ!」
「今度はなんじゃっ?!」
「貴様ーっ,何故ラムさんを連れてこんかった!?」
私はあたるの胸ぐらを掴んで詰め寄った。

「何を言っとる!普段ならまだしも,今日みたいな時にオマエたちと一緒に連れてこれるか!!」
「何だと,諸星っ!」「ど〜ゆ〜こった?あたるぅっ!」
あたるの返答に,面堂やパーマたちも語気を荒げながらにじり出る。
負けじと,いや,むしろ勝ち誇ったように,あたるは私の手を払い除けて続けた。
「へん!どーせオマエらのことだ,腹に一物,背中に荷物!この機に乗じて,『ラムともっと仲良うなりたい』なんちゅ〜こと考えとろーが,そうはイカの金○マじゃ!!」
「く,おのれっ…」「ちっ!気取られてたか…」
完全に考えを見透かされている!あたるめ,こんなことには実に頭の切れがいい。

「まぁまぁ,君たち。そんなところで立ち話もなんだから,座って座って…」
花和先生が割って入ったので,争いはそれ以上は続かなかった。
あたるを除く我々は,腹の底で燻っている怒りを抑えながら,先生の用意してくれた宴席(と言っても,ジュースと菓子だけの)に腰を下ろした。あたるはと目を移せば,席に着く前からもう,生徒会の女子役員にちょっかいを出している。あのアホウ,ラムさんがいないのをいいことに  (怒)!
だが,後になってみれば,我々に対するあたるの判断は正解だったと言える。少なくとも私へのそれは!そう,この時には考えも及ばなかったが…

とにもかくにも,花和先生に生徒会役員,そして我々放送部員+部外者1名による文化祭実行委員反省会(=打ち上げパーティー)は,生徒会長の「お疲れさんでした!」の挨拶と乾杯の音頭と共にその幕を切って落とした。

暫くの間,談笑しながら菓子を口に放り込み,紙コップを口元に運びながら各クラスのステージの様子などを面白可笑しく語り合っていた我々だった。
会を始めて30分ぐらい経った頃だったろうか?花和先生がおもむろに席を立った。
「先生,どちらへ?」
「うん,これから何人かの先生方とで打ち上げなんだ。僕は出かけるけれど,君たちは構わずに続けていいよ。」
そして,こう続けた。
「押入の中には日本酒も入っているからね,気をつけてね♪」

あぁ〜っ!この時の先生の言葉を『そのまま』に受け止めてさえいれば…


【歌はいつか終わる,夢はいつか醒める…】

先生が部屋を出ていった後,当然のごとく我々は先生が『教えてくれた』日本酒を取り出してきて,反省会を酒宴へと切り替えた。改めて乾杯の声が挙がる。

旨い!酒を口にしたのは,これが初めてではなかった。
だが,五臓六腑に染み渡る旨さというものを味わったのは,この時が初めてだ。やはり,昼間に自分自身がやり遂げたことに対する満足感というものが,この味わいを引き出しているのだろう。
それまで理解しがたかった父親が毎日晩酌をする気持ちを,僅かばかり解ったような気がした…。

他の連中の様子にはお構いなく,美酒の芳しさに任せるまま,2杯,3杯とコップを煽る。如何せん,まだ酒の飲み方を知らない青二才だ。飲む前に口にしていたのは,少しばかりの菓子だけだったので,あっという間に“出来上がって”しまった。

そこへ,生徒会副会長を務めていた女子が「お疲れさま」と酒を注ぎに来てくれた。
少ししのぶに似たところのある彼女とは殆ど面識はないと言ってよい。当然,直接会話を交わしたのはこの時が初めてだった。何を話したのか,その内容は殆ど記憶に残っていない。
ただ,次のような言葉を交わしたことだけは,確かである。

「今晩は,これからどーすんの?」
「え〜?家に帰るわよ,もちろん。」

私の尋ねたことは愚問に等しい。
だいたい,恋人とかではない男女が集った場だ。夜も更けてくれば,女子は意中の男でもいない限り帰宅して当然であろう。
ちなみに,彼女が当時つき合っていたのは,この席にはいなかった同級生のサッカー部員。そのことは私も知っていた。それにも関わらず,いかにも“この後”を期待したかのようなことを尋ねてしまったのは,理性の箍(たが)がかなり緩んでいた証拠であろう。
情けないが,“眼前の花”の色香に迷いかけていたと言うことになる。ラムさんという心に決めた女性がいながら,実に不甲斐ない!

そして,この時を境にして数時間にわたり,記憶の断片どころか意識の自覚すら私の脳内からは抹消される。早い話が,彼女が勧めてくれた一杯がトドメとなって酔いつぶれてしまったのだった…。

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気が付いたとき,私は自分のおかれている状況を把握できなかった。
『…ここはどこだ?オレは,なぜここにいる?今まで何をしていたんだ?』
少し間を置いて,それまでの経緯がよみがえってきた。
ああ,文化祭の打ち上げを花和先生の部屋でやってんだったな。確か,先生の酒を飲み始めて…そうか,酔って寝てしまったのか。
体を起こし,時間を確かめる。もう,昼前か。それにしても,頭痛がするのは自分で気付かないうちに結構飲んでしまったんだな…。

あたりに誰もいないこと,さらに,奇妙なことに漸くのことで気付いた!
「な,何じゃ?!なんでカッターを脱いどるんじゃ,オレは?」
そう!一夜明けて目覚めた時,上半身はランニング一枚だけだったのだ!!
さっぱり解らん,なぜだ?!

昨晩の記憶を,まだ朦朧としている意識の中から掘り起こし,手繰り寄せてみる。
そして,記憶の想起は副会長に酌してもらったことに行き着いた。その時,自分の表情や顔色を確かめることが可能だったなら,恐らく,私は青ざめ引きつった顔をしていたはずだ。

「ま,まさかっ?!あのまま,“やってしまった”なんちゅ〜ことは…!」
どこかのテニスコーチと同じことを思ってしまったが,冗談抜きで不安になったことは確かだ。
もし,それが事実ならば,わたしは多くの同級生の眼前で破廉恥行為に及び,一人の女性の尊厳を完膚無きまでに傷付けてしまい,さらにラムさんに対して立てた誓いを自ら破り捨てたことになる…。

取り敢えず,周囲に誰一人いないことをもう一度確認した上で,自分の“体”を確かめてみた。
どうやら,その痕跡はないようだ。
少し安堵したところで,冷静に考えてみる。昨晩のことならば,まだ周りにはあたるやパーマたちも,面堂もいた。仮に事に及ぼうとしたとしても,連中の中の誰かが止めに入ったはずだ。
もっとも,皆が皆酔っていたら話にはならんが,そんなこともなかろう…。
一抹の不安を残しながらも,随分と落ち着いてきた。どうも,昔から妄想に走り冷静さを失うところがあっていかん。

安堵が先に立つと,それまで感じていなかった体の重さと胸のあたりの不快感,殊の外内側から脈打つように響いてくる頭痛をはっきり自覚するようになった。未だかつて経験していなかった(当然と言えば当然だが)二日酔いの症状であることを,その時,自分の体調から直接学んだ。

程なくして,あたると面堂が連れ立って部屋に戻ってきた。
「おーっ,メガネ。生き返ったか!」
「ふっ,生命力のしぶとさは諸星にも引けを取らんな。」
いつもの私なら,ここで『男二人,連れ立ってどこ行っとったんじゃ?!』などと言い返すところだが,さすがにその余裕すらなかった。出かけ先を尋ねるのがやっとだった。

「夕べからろくに食っとらんかったからな,病院前の喫茶にモーニングを摂りに行っとった。」
病院前の喫茶  。これについては,多少の説明が要る。
我々の家は,高校から歩いて5分ほどの所に住んでいるチビを除いて,友引高校がある町から二つ隣の町にある。高校へはバス通学をしていたのだ(ただ,カクガリは,家からの交通の便が悪いので,高校から徒歩10分ほどの所で下宿生活をしていた)。
高校から最寄りのバス停が町の総合病院前で,その病院の向かいには,土曜の午後によく立ち寄ったパン屋と喫茶店が並んでいた。この教員寮から歩くと,ゆうに15分はかかる。

「諸星と差し向かいでは,空腹を満たした感覚にはならなかったがな。」
「ぬかせ,面堂!その言葉,そっくりそのまま返してやるわ!」
二日酔いでえらく辛いところだ。眼前で,こいつらにいつもの調子で乱闘されたのでは身が持たん!事態が悪化しないうちに割って入った。
「そ,そうか!…ところで,オレのこの格好なんだが,おまえらでワケを知ってたら教えてくれんか?」

私の問いを聞いた途端,二人は顔を見合わせた。
そして,苦笑いと若干の嘲笑が入り交じった表情を浮かべながら,こちらに向かい直してきた。
「メガネ。おまえ,な〜んも覚えとらんのだな〜。まぁ,あれだけ酔ってりゃな…」
「おまえやパーマ,カクガリのおかげで,ぼくと諸星はてんてこ舞いしたんだぞ。」
「な,何だって?オレだけでなくパーマやカクガリもなんかやらかしたのかっ?!」
私の脳裏には,自分たちが3人揃ってオオカミと化し,無力な子羊(=副会長)に襲いかかっている姿が浮かんだ。やはり最悪なことをやってしまったのだ…

「おまえたち,酔って眠り込んだまま吐いてしまったんだぜ。」
「まぁ,不幸中の幸いと言うべきか,ほとんど食ってなかったから,周りを拭いてワイシャツを洗うだけで済んだんだけどな。」
「え゛!?」
少し安堵した(この話を読んでいる方には,汚いことで恐縮だが…)。どうやら,一人の女性を踏みにじる行為をしでかしたのではなさそうだ。

「そんなワケで,オレと面堂の二人で“後始末”に骨を折ったっちゅ〜こっちゃ。」
「まったく苦労したぞ。ワイシャツを洗濯するのに脱がすにも,人形みたいに全身を動かしてやらんとならんかったからなぁ。」
「そうそう!よりによってムサ苦しいおまえら相手じゃからな〜。どーせなら,可愛い子を脱がしたかったものを!」
「諸星!!それ以上のことは口に出すなっ!」
半ば漫才と化しているあたると面堂のやりとりだったが,聞きながら胸に先ほどからの不快感とは別のものがこみ上げてくるのを覚えた。こいつら,オレたちのために…
「そ,そうだったのか…。すまなかった」
それだけの礼しか言えなかった。それだけの言葉しか思い浮かべられなかった。
たった6文字で終わらせられるようなことではなかったというのに。二人がやってくれたことは…

「それで,他に妙なことはやってなかったか?オレだけでなく,パーマやカクガリも…」
“念のため”に,問いを重ねてみた。すると,
「ん?妙なことと言えば…なァ,諸星。」
先ほどと比べ,あからさまに『可笑しい』という顔で面堂があたるに続きを促した。
あたるの方も,思い出し笑いを隠しもしないで続け始めた。
「ああ,酔って寝ていたおまえが,途中オレたちにな…」
「な,何だ?オレがおまえたちに変なことでもしたのか!?」
酔った勢いでこいつらを相手に何かをしでかしたというのならば,それも不安になる。

「いや,オレと面堂は,おまえの傍でごく普通にしゃべり込んでたんだけどな…(以下,4コマ参照)」

漫画みたいな話(笑)ですが,事実です☆
「…という具合でな。覚えとらんか?」
「ああ,さっぱりだ…。」
「文化祭の間に,骨の髄までステージのPA担当に染まってたんだな。ははは!」
「メガネらしいと言えば“らしい”わな。わはははは!」

またしても爽やかすぎるほどに笑った面堂と,本格的に大笑いしたあたるだったが,私にはバカにされているという感覚は微塵もなかった。むしろ,先程来の感謝の気持ちが益々膨らんでいった。そして,迷惑をかけてしまったことに対する罪悪感が,笑ってくれたことで少しばかり薄れていく気もした。こいつらの笑顔に,また救われたのだ。

「しかし,メガネの酔い方もだが,左門のあの様子は,さすがに参ったな〜。」
あたるの話は,反省会に同席していた生徒会役員の左門豊作のことに向いた。
左門も,我々と同じ町内に住んでいて中学からの同級生だ。中学の入学式では,新入生代表としてあいさつをしたほどの優等生人間だ。といってもガチガチのガリ勉ではなく,純朴で典型的な善人タイプである。
「うん,あんなシーンには一生のうち何度も出くわすことはないな。」
面堂が,半ば呆れ顔であたるの話を受ける。
「ん,左門のヤツがどうかしたのか?オレたち以上に酷く酔っぱらっていたのか?!」
好奇心を揺すぶられた私は,話の続きを求めた。

「明け方,二人で喫茶に行こうと教員寮の外に出た時だ。まだ朝靄に煙っていた寮の庭に,左門が一人佇んでいてな…」
あたるの話しぶり,まるで見てはならないものを見てしまった体験談をする時のそれだ。私は,思わず生唾を飲み込んだ…。
「ギターを抱えて,遠い目をして誰に聴かせるでもなく歌を口ずさんでたんだよな〜。」
う゛っ!それまで忘れかけていた胸の奥の不快感が,あたるたちへの感謝の念を押しのけて一気に上ってきた。

「ありゃ,何を歌っていたと思う?面堂。」
「どう考えても『エーデルワイス』だろう。いやぁ,思わず2歩退いてしまったよな,諸星…。」
インパクトに打ちのめされたと言った面持ちのあたると面堂。
さもありなん,話を聞いただけの私が,これほどまでに参ってしまうのだ。完全に二日酔いに追い打ちをかけられた状態になった。
直接その目に焼き付けてしまった二人には,衝撃以外の何ものでもなかったはずだ…。

断っておくが,私も,あたるも面堂も,『○○なヤツは△△するな』というような行動的差別主義者ではない。
だが,しかし!場や雰囲気には,人によって似合うものと逆にまるで合わないというものが必ずある。誰にでも!今回の左門においては,ヤツと少女漫画的シチュエーションは,絶対に相容れないと私は確信している。
にも関わらず,モロに後者をやってくれたわけだ。左門本人には悪気なぞ毛頭ないのは承知の上だが,それでも『遠慮してくれ』と頼み込みたくなる。
これで歌っていたのが『エーデルワイス』じゃなくフォスターの『夢路より』だったら,私は完璧に再起不能になっていただろう…。

あまりの衝撃の強さに,我々は暫く沈黙してしまった。

気を取り直して,もう一つ気になっていた他のメンバーの姿が見えないことを二人に尋ねた。
自宅に歩いて帰れるチビは,早々に帰ったらしい。
パーマやカクガリは酔って吐いてしまったものの私より軽い症状だったみたいだ。
夜が明けると,カクガリは下宿に帰り,パーマの方は後かたづけの続きと放送部での打ち上げの準備のため高校へ戻ったらしい。
そうだ,今日の午後は部の方で先輩や後輩を交えて打ち上げをするんだった…。
 

3人で先生の部屋の簡単な片づけをして,寮から高校へ戻ることにした。
テラスに干してあったワイシャツに袖を通した時,二人から聞いた先の話を思い出し,不覚にも涙が滲んできた…。
「どうしたんじゃ,メガネ。どっか痛むのか?」
背中越しに温もりを感じるあたるの問いに,私は振り返らずに答えた。
「いや,目のあたりがちょっとショボついただけだ…」

「さ!そろそろ戻るとしよう。」
「なんじゃ?面堂。部外者にもかかわらず,やっぱりうちの部の打ち上げに顔出すのか?」
「今さら硬いことを言うな,諸星。」
まだふらつく頭に,あたると面堂の声がなぜか優しく響く。

高校へ戻る道すがら,私はまだまだ働きが回復しない脳味噌でいくつかのことを考えていた。

酒という一見甘美な飲み物が秘めている,理性を駆逐し野生(=本能)を呼び覚ます恐ろしさ。
もし,夕べの会にラムさんが同席していたら,私は酔った勢いでそれこそ取り返しのつかないことをしていたはずだ。あたるの木槌や面堂の日本刀は勿論のこと,ラムさんの電撃さえもお構いなく…。
そう思うと,あたるが事前に下した判断には先見の明があったと言える。

そして,普段は気にも留めていなかった,いざというときのあたるや面堂の友情  
こいつらと友引高校という場所で,高校時代という二度と還らない宝石のように輝く時間を共有していることが,とても嬉しく,かけがえのないものに思えてきたのだった…。

一つの夢は間違いなく覚めた。
そして,夢から覚めて知ったこと・気付かされたことがあったのも,紛れもなかった…。


【エピローグ】

高校に戻って行った放送部の打ち上げの席,私は女子後輩部員の黄色い声がとてもキツく感じ,ジュースを飲むことさえ往生した…。
翌日も頭痛や吐き気は消えず,二日酔いどころか三日酔いという有り様だった。

数日後,どこからリークしたのか解らんが,文化祭実行委員飲酒の事実が学校当局に知れ,その席にいた生徒全員が3日間の自宅謹慎処分を受けた。
謹慎期間中の2日目に温泉マークが家庭訪問にやって来た。
「どうだ,ちゃんとやっとるか?」
「はあ。」
処分を真摯に受けて,忘れずに自習しているかの確認だ。普段は,うっとうしい生徒指導担当の温泉だが,この時の私には,憎らしく思う気持ちは一切なかったと言っていい。もともと身から出たサビなのだから,当然と言えば当然のことだが。

自分のことより,花和先生のことが気がかりだった。
我々の飲酒を直接容認したわけではないが,生徒への指導・配慮が足りなかったということで,管理職からはさぞかし厳重な注意を受けたことは想像に難くない。
にもかかわらず,その後も先生は我々に対して今回の“事件”に関することをおくびにも出さなかったばかりか,にこやかな態度を変えることなく接してくださった。卒業の時,謝恩会の席でも心から我々を祝福し,前途を祈ってくださった。
今の私の年齢は,とうに当時の先生を上回っているが,未だに先生のような心を持てるまでには至っていない…。

そして,2年4組の仲間たち…。今ここでその後を記すとキリがないので,割愛させていただくが,ともかくそれぞれの人生をしっかり送っている。
あたるやパーマは,数年に一度しかふるさとへ戻る機会がないほどの忙しさだが,帰ってきた時は欠かさず拙宅に立ち寄ってくれる。『友あり,遠方より来る』だ。現在の生活の様子を報告しあいながら,必ず高校や大学の時にやっていたビートルズのコピーのことが話題に上る。中でもあたるは,今なお『ビートルズやそのメンバーの完全コピー』といった,私とはまた別な道でのオ○クなことに取り組んでいる。
完成したMDのコピーを何枚かもらっているが,るーみっくのCDやビートルズのオリジナル共々,愛聴している。うる星作品を描く時には,欠かすことがないと言ってもいい。あいつが込めた作品に向かい合う愛情やエネルギーをディスクを聴くことで分けてもらっている,そんな気がするのだ。そして,目指す方向や進む道は全然違っていても,そのエネルギーが私の制作を後押ししてくれる支えの一つになっていることは,間違いない。

私は,過去から現在へと続いている私の人生の中で出会った多くの人たちの思いや力に支えられて,今を生きこれからを生きていく  
最近になって,漸くそのことに気付いたのである。

あの時には言えなかった言葉が今なら言える。
「ありがとう!」と。


前後編にわたった今回の番外編,読んでくださった中学・高校の生徒の皆さん,学生の方々に捧げます。

最後にご注進申し上げます。
悔いを残さぬよう,青春を謳歌してください。清酒は嘔吐するほど飲み過ぎないようにしてください。
特に,生徒の皆さん,飲酒はもう暫くガマンしましょうね♪
(↑ この話を読んだ後じゃ,説得力も何もありませんね〜!オマケに,20年前の江○寿史氏のギャグネタ,そのまんま使ってるし…^^;)
 

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